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2023年メッセージ
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株主の皆様へ

日清食品有限公司(以下「当社」)董事会(以下「董事会」)を代表し、当社および子会社(以下「グループ」)の 2022年 12月 31日終了年度の年次報告書をお届けします。

増収増益を達成

2022年はコロナ最終年で、上半期はパンデミック対応に注力しました。また、原材料価格の高騰やサプライチェーン寸断による香港の物流・保管コストの急騰が見られ、包括的なコスト削減や価格高騰対策を実施しました。当社グループは当社創業者 安藤百福氏の企業理念である『食為聖職(食に関わる仕事は神聖な職業である)』のもと、年間を通じて生産に支障なく商品を供給し、消費者の皆様の食に貢献しました。

 

当グループは、昨年を上回る業績を達成しました。株主に帰属する利益は、前年同期比 4.2%増の 3億 1,651万香港ドルとなりました。香港における国内外向け即席麺の旺盛な需要と、香港及び中国における価格調整により、原材料や物流・保管コストの高騰を吸収し増益になりました。グループ売上高は、前年同期比約 4.1%増加し、40億 2,498万香港ドルとなりました。中国事業は、2022年後半に消費マインドが弱まったものの、販売数量の増収傾向を維持しました。一方、香港事業では国内外からの旺盛な需要により、即席麺の販売数量が年間を通じて増加しました。また、点心分野のマーケットシェア 1位となった冷凍食品は、堅調な需要により年間売上を拡大しました。

プレミアム化

過去 10年間で中国の一人当たりの所得が増加し、消費の質の向上が人 々の生活の中に浸透しました。2021年、当社はカップヌードル (合味道 )をリニューアルし、より滑らかな麺、スープの品質を向上、新たな容器に更新しました。

 

また香港事業では、2020年に 100%北海道産小麦粉使用の出前一丁を香港で発売しました。4つのフレーバーを展開し、より多くの消費者の皆様に様 々な味わいをお届けしました。更に 2022年に中国でも 100%北海道産小麦粉使用の出前一丁の発売を開始し、引き続き今後もプレミアム商品の発売を進めていきます。

事業への投資

日清食品のブランドロイヤリティを高めるため、会員制プログラム Nissin Foodiumを 2022年 7月に香港で、8月に中国で開始しました。カップヌードル (合味道 )の裏蓋の QRコードをスマートフォンで読み取ると WeChatミニプログラムのポイントを獲得、様 々なアイテムやノベルティと交換することができます。このデジタルマーケティングプロモーションは、消費者一人ひとりの嗜好を把握し、強いてはその声を新商品開発に反映させるができます。更に QRコードを印刷した新しい形状の蓋は、お湯を注いだ後、従来の蓋より簡単かつ確実に容器に密着させることができ、消費者の利便性を向上させています。

 

グループの拡大について、2022年がグループ事業にとって極めて重要な年になりました。2022年 11月、即席麺事業の拡大とプレミアム化の流れに沿 った当社の発展のため、1993年の設立以来、中国地方政府との合弁会社である珠海永南を当社の間接完全子会社としました。

サステナビリティ

創業者 安藤百福氏の『食創為世(食を創ることで社会に奉仕する)』の企業理念のもと、サステナビリティ経営に取り組んでいます。責任ある企業・市民として長期的な成長を目指し、グループが着実に成長しながら地域社会の持続的発展に貢献すると信じています。

環境経営

浙江工場では太陽光発電パネルを追加設置し発電能力を拡大しました。更に 2021年 12月に稼働した珠海日清包装工場では新たに太陽光発電システムを導入しました。2023年には、珠海永南に新たな太陽光発電システムを導入予定です。今後もグループ全体で太陽光発電システムを継続し、再生可能エネルギーを活用した事業展開を行 っていく予定です。

環境経営の観点から、カップヌードル (合味道 ) の新型蓋は従来品よりも PET(ポリエチレンテレフタレート)の使用量を削減することに成功しました。

人事管理

当社グループは、将来の持続的な成長のため、採用、入社、その後のステップに沿 った人材育成のため投資を継続しています。新入社員を対象に、ビジョン、文化、即席麺、開発方法、マーケティング、販売方法などに関する知識を社員講師が講義し、香港と中国の両方で社員の意識向上と業務ノウハウの習得を図る研修を年 10回実施しています。また、医療保険など従業員に対する福利厚生制度を強化するとともに、従業員への健康診断プログラム、インフルエンザワクチンの接種を毎年実施しています。

コミュニティー 投資

地域社会への貢献のため、2020年に「日清チャリティーファンド」を設立しました。香港中文大学では、食品科学者育成のための奨学金制度を開始し、2022年度には 5名の学部生と 2名の博士課程の学生が授与しました。また、香港教育大学では、将来の食育指導者の奨学金制度を開始し、2022年に 4名の学生が授与しました。当社グループは、今後も優秀な学生への奨学金給付を継続していきます。

2023年の見通し

香港および中国の直近のコロナ感染状況は落ち着いています。パーム油を中心とした原材料価格が安定化し、海上運賃を中心とした物流コストが正常化してきており、当社はこの様な状況から恩恵を受けると見込んでいます。中国では中央政府が経済、特に消費喚起を促しており、香港特別行政区政府はすでに景気刺激策と観光客の新たな呼び込み策を開始し、中国や海外から多くの観光客が香港に戻 ってくることを期待しています。

 

中国事業ではカップヌードル(合味道)をはじめとする即席麺の販売数量を大幅に拡大し、特に中国西部・北部の主要顧客や地元商店向けの卸店網を拡大することに注力します。また、中国で発生したパンデミック時には、人流が鈍化しました。今後は、小売店や交通機関など、人流が多いところで販促や広告宣伝を増していきます。非即席麺事業では、中国の卸店事業で日本製菓子の輸入販売の拡大に努めます。

 

香港事業では 100%北海道産小麦粉使用の出前一丁の販売拡大に注力します。卸店事業ではパンデミック時に売上が大幅に減少した観光・飲食業向けのミネラルウォーターの需要を取り込み、冷凍事業は高級冷凍食品を中心に海外需要を取り込んでいきます。

董事長の使命と決意

2023年はポストパンデミックの始まりとなり、当社グループの真価が問われる年です。私たちは中国や香港でカップヌードル (合味道 )、出前一丁、その他プレミアム商品をより多く浸透させることに最大限の努力を払い、販売数量の高い成長軌道を取り戻し、非即席麺事業ではより多くの利益を上げていきます。

 

私はグループの事業運営と組織を効率的に発展させながら事業の成果を最大化し、当社の株主や投資家を含むすべてのステークホルダーに長期的な価値を創造することを目指したいと考えています。そして、当社グループは、地域社会の持続的な成長に貢献していきます。

 

このような目標を念頭に置き、私は、創業者 安藤百福氏の『食創為世(食を創 って社会に奉仕する)』という企業理念のもと、美味しく安全で求めやすい食品の生産と流通を通じて、私たちの生活を豊かにしていきます。

安藤清隆 

董事長